Inverse Matrix

逆行列

逆行列の計算ツールは、指定された行列の「逆行列」を簡単に求めることができるツールです。このツールでは、正方行列を入力するだけで、逆行列の計算結果が自動的に表示されます。

逆行列の計算結果

使い方

  1. 「行列」に数値を入力します。
  2. ※「行」「列」を追加することができます。
  3. ※正方行列でないと逆行列は計算できません。
  4. 自動的に「逆行列」が計算されます。

逆行列とは

逆行列とは

逆行列とは、数学における線形代数の概念で、正方行列(行と列の数が同じ行列)において特定の条件を満たす行列です。逆行列は、以下のように定義されます。

逆行列の定義

正方行列Aに対して、行列Bが存在し、以下の関係を満たす場合、行列Bを行列Aの逆行列と呼びます。

A⋅B=B⋅A=I

ここで、Iは単位行列(対角成分が全て1で、それ以外が0の行列)を表します。

行列Aの逆行列は通常A−1と記されます。

逆行列の特徴

逆行列が存在する条件

行列Aが正則行列(行列式が0でない行列)である場合に限り、逆行列が存在します。

非正則行列(行列式が0)には逆行列が存在しません。

逆行列の性質

1. (A-1)-1 = A: 逆行列の逆行列は元の行列。

2. (A · B)-1 = B-1 · A-1: 行列の積の逆行列は、各行列の逆行列の積で順序が逆になる。

3. (AT)-1 = (A-1)T: 転置行列の逆行列は、逆行列の転置行列。

4. A-1 · A = A · A-1 = I: 行列とその逆行列の積は単位行列。

注意点

逆行列を計算する際には、以下の点に注意が必要です。

行列が正方行列であること。

行列式が0でないこと(正則行列であること)。

高次元の行列では計算が複雑になるため、数値的手法やソフトウェアを使用するのが一般的です。

逆行列は数学や科学技術分野で重要な役割を果たし、さまざまな応用があります。

逆行列の計算方法

逆行列を計算するには、以下の手順を使用します:

1. 行列の判定

まず、逆行列が存在するためには、元の行列 A が正方行列である必要があります。

2. 行列式の計算

次に、行列式 (determinant) を計算します。行列 A の行列式を det(A) とします。

例: 2×2行列の場合

A = [ a11 a12 ]
       [ a21 a22 ]

行列式は次のように計算します:

det(A) = a11 · a22 - a12 · a21

もし det(A) = 0 の場合、逆行列は存在しません。

3. 余因子行列の計算

行列 A の各要素に対して余因子を計算します。

余因子とは:

行列のある要素を含む行と列を除いた小行列 (minor) の行列式に符号を付けたものです。

4. 随伴行列 (転置行列) の計算

計算した余因子を配置して行列を作り、それを転置して随伴行列を求めます。

5. 逆行列の計算

最終的に、逆行列 A-1 は次のように計算されます:

A-1 = (1 / det(A)) · adj(A)

ここで adj(A) は随伴行列です。

例: 2×2行列の逆行列

行列 A:

A = [ 2 3 ]
       [ 1 4 ]

1. 行列式を計算します:

det(A) = 2 · 4 - 3 · 1 = 8 - 3 = 5

2. 余因子行列を計算します:

adj(A) = [ 4 -3 ]
          [-1 2 ]

3. 逆行列を求めます:

A-1 = (1 / 5) · adj(A)

A-1 = [ 4/5 -3/5 ]
            [-1/5 2/5 ]

注意事項

このツールは無料でご利用いただけます。

※このプログラムはPHP8.1.22にて作成、動作確認を行っております。
※ご利用下さっている皆様の ご意見・ご要望をお寄せください。