逆行列 Inverse Matrix
逆行列の計算ツールは、指定された行列の「逆行列」を簡単に求めることができるツールです。このツールでは、正方行列を入力するだけで、逆行列の計算結果が自動的に表示されます。
逆行列の計算結果
使い方
- 「行列」に数値を入力します。
- ※「行」「列」を追加することができます。
- ※正方行列でないと逆行列は計算できません。
- 自動的に「逆行列」が計算されます。
逆行列とは
逆行列とは
逆行列とは、数学における線形代数の概念で、正方行列(行と列の数が同じ行列)において特定の条件を満たす行列です。逆行列は、以下のように定義されます。
逆行列の定義
正方行列Aに対して、行列Bが存在し、以下の関係を満たす場合、行列Bを行列Aの逆行列と呼びます。
A⋅B=B⋅A=I
ここで、Iは単位行列(対角成分が全て1で、それ以外が0の行列)を表します。
行列Aの逆行列は通常A−1と記されます。
逆行列の特徴
逆行列が存在する条件
行列Aが正則行列(行列式が0でない行列)である場合に限り、逆行列が存在します。
非正則行列(行列式が0)には逆行列が存在しません。
逆行列の性質
1. (A-1)-1 = A: 逆行列の逆行列は元の行列。
2. (A · B)-1 = B-1 · A-1: 行列の積の逆行列は、各行列の逆行列の積で順序が逆になる。
3. (AT)-1 = (A-1)T: 転置行列の逆行列は、逆行列の転置行列。
4. A-1 · A = A · A-1 = I: 行列とその逆行列の積は単位行列。
注意点
逆行列を計算する際には、以下の点に注意が必要です。
行列が正方行列であること。
行列式が0でないこと(正則行列であること)。
高次元の行列では計算が複雑になるため、数値的手法やソフトウェアを使用するのが一般的です。
逆行列は数学や科学技術分野で重要な役割を果たし、さまざまな応用があります。
逆行列の計算方法
逆行列を計算するには、以下の手順を使用します:
1. 行列の判定
まず、逆行列が存在するためには、元の行列 A が正方行列である必要があります。
2. 行列式の計算
次に、行列式 (determinant) を計算します。行列 A の行列式を det(A) とします。
例: 2×2行列の場合
A = [ a11 a12 ]
[ a21 a22 ]
行列式は次のように計算します:
det(A) = a11 · a22 - a12 · a21
もし det(A) = 0 の場合、逆行列は存在しません。
3. 余因子行列の計算
行列 A の各要素に対して余因子を計算します。
余因子とは:
行列のある要素を含む行と列を除いた小行列 (minor) の行列式に符号を付けたものです。
4. 随伴行列 (転置行列) の計算
計算した余因子を配置して行列を作り、それを転置して随伴行列を求めます。
5. 逆行列の計算
最終的に、逆行列 A-1 は次のように計算されます:
A-1 = (1 / det(A)) · adj(A)
ここで adj(A) は随伴行列です。
例: 2×2行列の逆行列
行列 A:
A = [ 2 3 ]
[ 1 4 ]
1. 行列式を計算します:
det(A) = 2 · 4 - 3 · 1 = 8 - 3 = 5
2. 余因子行列を計算します:
adj(A) = [ 4 -3 ]
[-1 2 ]
3. 逆行列を求めます:
A-1 = (1 / 5) · adj(A)
A-1 = [ 4/5 -3/5 ]
[-1/5 2/5 ]
注意事項
このツールは無料でご利用いただけます。
※このプログラムはPHP8.1.22にて作成、動作確認を行っております。
※ご利用下さっている皆様の
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