ジオブロックとは?意味・仕組み・解除方法まで初心者向けにわかりやすく解説



目次

ジオブロックとは?意味をかんたんに解説

ジオブロックとは、インターネット上のコンテンツやサービスへのアクセスを、ユーザーがいる「国や地域」によって制限する仕組みのことです。「地域制限」や「地域ブロック」とも呼ばれます。

たとえば、YouTubeで「この動画はお住まいの国では視聴できません」と表示されることがあります。このメッセージこそがジオブロックによるものです。動画や音楽、アプリなどが国ごとに視聴・利用できるかどうかを判定し、対象外の国からのアクセスをブロックしています。

多くの人が困るのが、海外旅行中や出張先で、日本で契約しているNetflixやAmazonプライム・ビデオにアクセスしたときに、見られる作品が限られてしまうケースです。逆に、日本から海外限定のコンテンツを視聴しようとした際にもブロックされることがあります。

ジオブロックは、次のようなサービスで特に頻繁に見られます。

  • YouTube:国によって視聴できる動画が異なる
  • Netflix、Amazonプライム・ビデオ:配信作品が国ごとに異なる
  • Hulu、Disney+:日本未対応の作品や機能がある
  • Spotify、Apple Music:配信地域限定の楽曲がある
  • ゲーム・アプリ:特定の国だけで配信・販売されているタイトル

このように、同じプラットフォームでも「どこからアクセスしているか」によって、見られる内容や機能が変わるのがジオブロックの特徴です。

特別な操作をしていない限り、スマホやパソコンはインターネットに接続する際、自動的にその国に割り当てられた「IPアドレス」が使われます。ジオブロックはそのIPアドレスから地域を判定し、自動的にアクセスの可否を決めています。

普段何気なく使っている動画サイトや音楽アプリも、実はこうしたジオブロックの仕組みによって、見られるコンテンツが制限されているのです。知らずに戸惑う方も多く、「なぜ見られないの?」「どうすれば解除できるの?」といった疑問や不安につながりやすい部分といえます。

そのため、ITに不慣れな方でもこの仕組みを知っておくことで、突然の制限にも落ち着いて対処できるようになります。

なぜジオブロックされるの?その理由とは

ジオブロックが行われる背景には、いくつかの明確な理由があります。ただ単に「制限するため」ではなく、企業や政府がそれぞれの事情に応じて導入している仕組みです。以下では、その主な理由をわかりやすく解説します。

著作権や配信契約の都合

最も多いのが、著作権やコンテンツ配信に関する契約上の理由です。

たとえば、NetflixやAmazonプライム・ビデオのような動画配信サービスでは、映画やドラマの配信権を「国ごと」に契約しているケースが一般的です。ある作品がアメリカでは配信されていても、日本では権利の都合で見られないということがあります。

これは、制作会社や販売元が、地域ごとに別々の配信会社と契約を結んでいるためです。よって、契約していない地域からのアクセスを制限する必要があり、ジオブロックが使われるのです。

また、スポーツ中継なども国ごとに放映権が販売されるため、特定の国以外では視聴できないケースがよく見られます。

国や政府の規制によるもの

一部の国では、政府の方針として特定のサイトやサービスへのアクセス自体を制限しています。

たとえば中国では、YouTubeやGoogle、Facebookなどのサービスがブロックされており、代わりに国内向けのSNSや検索エンジンが使われています。これは、情報統制や国内サービスの保護を目的とした国の政策です。

また、中東やアジアの一部地域では、ギャンブル、アダルト、宗教関連のコンテンツなどが法律によって制限されているため、対象サイトにアクセスしようとするとジオブロックがかかります。

このように、ジオブロックは民間の事情だけでなく、法律や国のポリシーによっても導入されています。

企業側の販売戦略(いわゆる「おま国」)

ゲームやソフトウェアの分野では、企業があえて特定の国で販売しない「おま国」戦略を取っていることがあります。

「おま国」は、「お前の国では売らない」というネットスラングで、日本のユーザーの間ではよく知られている表現です。具体的には、Steam(PCゲーム配信サービス)で、海外では販売されているゲームが日本のストアからは見られないというケースなどが該当します。

こうした戦略は、価格設定やマーケティングの都合、規制のリスクを避ける目的で行われることが多く、必ずしも法律上の問題があるわけではありません。

とはいえ、ユーザーとしては「なぜ自分の国だけ使えないのか」と不満に思うことも多い分野です。

このように、ジオブロックには複数の正当な理由があり、企業や国家の事情が密接に関わっています。単なる「意地悪な制限」ではなく、それぞれの立場からの必要性があるために行われていることを理解しておくと、無理な解除や誤った対応を避けることにもつながります。

ジオブロックの仕組み|IPアドレスとの関係

ジオブロックは、アクセス元のユーザーがどこの国からインターネットに接続しているかを識別し、その情報をもとにコンテンツの表示を許可するかどうかを自動的に判断する仕組みです。その判定のカギとなるのが「IPアドレス」です。

IPアドレスとは

IPアドレスとは、インターネット上でデバイスを識別するための「住所」のようなものです。パソコンやスマートフォン、タブレットなど、すべての機器はインターネット接続時に一意のIPアドレスを持ちます。たとえば、IPアドレスが「203.0.113.1」のように数字の組み合わせで構成されているのが特徴です。

このIPアドレスには、アクセス元の国や地域に関する情報が含まれているため、サービス提供側は「どの国からアクセスしているのか」を即座に判断できます。実際には、IPアドレスが属する範囲(IPレンジ)によって、世界中のどこからの接続かが判別されます。

ジオブロックはどうやって機能するのか

ジオブロックが機能する基本的な流れは次の通りです。

  1. ユーザーがウェブサイトや動画配信サービスにアクセスする
  2. サイト側がユーザーのIPアドレスを取得する
  3. IPアドレスをもとにアクセス元の国や地域を判定する
  4. サイト側の設定により、特定の国からのアクセスをブロックする

つまり、ジオブロックはIPアドレスの「位置情報」を使って地域制限を実施する技術です。ユーザー自身が何か特別な操作をしなくても、アクセスした瞬間に判定が行われ、自動的に「見られる・見られない」が決定されます。

たとえば、日本国内のNetflixでは視聴できる作品が、アメリカからアクセスすると「ご利用いただけません」と表示されるのは、アメリカのIPアドレスから接続していることが検出されているからです。

実際にブロックされる例

具体的なブロックの場面としては、以下のようなケースがあります。

  • YouTubeで「この動画はお住まいの国では視聴できません」と表示される
  • Netflixで日本と海外で作品のラインナップが異なる
  • Huluの米国版と日本版でログインできない
  • ゲームストア(例:Steam)で、日本からは購入できないタイトルが表示されない

これらはすべて、IPアドレスをもとにユーザーの国が判定され、それに基づいてサービスの内容や表示そのものが変化している例です。

動的IPと固定IPでも挙動が変わることがある

IPアドレスには「動的IP」と「固定IP」があります。動的IPはインターネットに接続するたびに変わる可能性がある一方で、固定IPは常に同じです。大多数の一般家庭では動的IPが使われています。

ただし、ジオブロックの観点では、一時的にIPアドレスが別の地域に割り当てられてしまうことで、普段と違う地域と判定される場合があります。このとき、一時的にジオブロックの影響を受けることがあります。

なぜIPアドレスだけでブロックできるのか

世界中のインターネットサービスは、IPアドレスの情報を管理する国際的な機関(たとえばAPNICやARINなど)を通じて、各地域ごとにIPアドレスの範囲を割り当てられています。そのため、たとえば「〇〇.〇〇.〇〇.〇〇~〇〇.〇〇.〇〇.〇〇は日本用」といった具合に、どの地域に属するIPアドレスなのかが明確に定義されています。

サービス提供者はこの情報を使って「このIP範囲からのアクセスは許可する/ブロックする」といったフィルターをかけることができます。技術的にはそれほど複雑なことではなく、比較的容易に導入できる仕組みです。

このように、ジオブロックの中心的な仕組みは「IPアドレスによる位置情報の判定」にあります。ユーザーにとっては特に意識することなく自動的に処理されているため、突然見られなくなったと感じることが多く、戸惑う原因にもなりやすい仕組みです。正しく理解しておくことで、今後の対処や回避方法にもスムーズに対応できるようになります。

ジオブロックの解除方法|おすすめ順に解説

ジオブロックを解除する方法は複数ありますが、安全性・手軽さ・確実性の観点から見ると、それぞれに明確な向き不向きがあります。ここでは、ITに詳しくない方でも実践しやすい順番で、代表的な5つの解除方法を解説します。

1. VPNを使う(もっとも確実で安全)

ジオブロックを解除する方法の中で最も一般的かつ信頼性が高いのがVPN(仮想プライベートネットワーク)です。VPNを使うと、自分のインターネット接続を他国のサーバー経由に変更でき、アクセス元の国を偽装できます。

たとえば、日本からアメリカの動画サイトを見たい場合、アメリカのVPNサーバーを経由することで、「アメリカからアクセスしている」と見せかけることが可能になります。

メリット

  • 高い匿名性と安全性(通信が暗号化される)
  • ワンタップで利用できる専用アプリが多く初心者でも安心
  • ジオブロック以外にもセキュリティ対策として利用可能

デメリット

  • 高性能なVPNは月額300~1,000円程度の有料プランが一般的
  • 一部の動画サイトではVPNを検出して遮断される場合がある

とくに有料VPNは、速度・安定性・セキュリティの観点で無料VPNとは段違いの性能を持っています。後述の「おすすめVPN」で紹介するサービスは、ジオブロック解除において実績があり、操作も簡単です。

VPN・VPNアプリ・VPNサービス比較

順位サービス名運営会社ポイント本拠地月額料金最低価格年額料金最低価格無料体験VPNサーバー台数VPNサーバー設置国数対応OS同時接続台数ノーログポリシーサポート日本語対応月額料金の安さ年額料金の安さVPNサーバー台数VPNサーバー設置国数セキュリティの充実総合公式
1位NordVPNNordVPN圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国の多さで安定・高速通信パナマ1960円10350円○30日間6327台以上111カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOSベーシック:6(プラスワン:10、コンプリート:無制限)ライブチャット、メール1.852.583.044.803.733.20公式サイト
2位MillenVPNアズポケット日本国産のVPNで使い勝手抜群。月額396円と料金も激安日本1738円7128円○30日間1300台以上72カ国Windows、macOS、Android、iOS10台メール2.393.601.412.892.792.62公式サイト
3位SurfsharkSurfsharkセキュリティ機能が充実。サーバー台数も多く通信は安定オランダ2308円5856円○30日間3200台以上100カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOS無制限ライブチャット、メール1.003.992.074.245.003.26公式サイト
4位PIAPrivate Internet Access業界1位、2位を争うサーバー台数で高速通信。料金も格安アメリカ1304円4359円○30日間30000台以上91カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge無制限ライブチャット、メール3.304.445.003.783.013.90公式サイト
5位ExpressVPNExpressVPN無制限のプレミアム帯域による高速通信。ルーター利用のVPNが可能英領ヴァージン諸島1943円14976円○30日間3000台以上105カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge8台ライブチャット、メール1.891.002.004.493.012.48公式サイト
6位CyberGhostCyberGhost S.R.L.高速通信にこだわったVPNサービス。115カ国にサーバー設置し、高速通信が可能ルーマニア1790円12000円○45日間6800台以上115カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Amazon7台ライブチャット2.272.023.085.002.853.04公式サイト
7位PureVPNPureVPN20Gbpsの高速通信が可能。料金も安くコスパ良し香港1643円6732円○31日間6500台以上70カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox10台ライブチャット、メール2.633.723.052.822.853.02公式サイト
8位Glocal VPNグローカルネット日本国産のVPN。目的によってプランが選べる。中小企業利用も可能日本990円9350円○7日間100台以上15カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS1台メール3.812.931.001.151.502.08公式サイト
9位セカイVPNインターリンク日本国産のVPN。設定がほぼ不要のセカイブラウザが利用可能日本1100円13200円○最大2カ月10カ国Windows、macOS、Android、iOS、Chrome3台メール3.631.611.001.001.001.65公式サイト
10位RAKULINKDIRECT PROVIDER年間契約なら費用が安い。お得なキャンペーンがあるモンゴル1950円14400円○1週間Windows、macOS、Android、iOS、Amazon、ルーター1台メール1.871.201.001.001.501.32公式サイト
11位スイカVPNMAJ Tech日本国産のVPNサービス。土日祝日対応、同時接続数50台と多い日本1097円11258円○30日間45カ国Windows、macOS、Android、iOS50台メール3.632.271.002.061.792.15公式サイト
12位Proton VPN PlusProton AG10GbpsサーバーとVPN Acceleratorで高速接続スイス823円9880円○30日間4461台以上91カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome10台メール4.072.742.513.782.183.06公式サイト
13位IPVanishIPVanishWireGuardで高速接続。同時接続数も無制限で使い勝手が良いアメリカ1949円5999円○30日間2400台以上90カ国Windows、macOS、Android、iOS、Chrome、Amazon、ルーター無制限ライブチャット、メール、電話1.883.951.793.732.462.76公式サイト
14位VyprVPNCertida信頼性抜群のVPNサービス。中国、ロシアも対応可能スイス1500円9000円○30日間700台以上70カ国Windows、macOS、Android、iOS5台ライブチャット、メール2.973.041.212.823.062.62公式サイト

2. プロキシサーバーを使う(VPNより手軽だが注意点あり)

プロキシサーバーとは、インターネットへのアクセスを「中継する役割」を果たすサーバーです。利用者の代わりにプロキシサーバーがアクセスすることで、本来のIPアドレスを隠すことができます。

メリット

  • ブラウザの設定だけで利用できるものもあり導入が簡単
  • 無料サービスも存在する

デメリット

  • 通信が暗号化されずセキュリティが不安定
  • 無料プロキシの中には個人情報を盗む悪質なものもある

VPNよりも導入の手間が少ない反面、安全性や通信品質は劣ります。「無料だから」と安易に使うのではなく、信頼性のあるプロキシを選ぶことが重要です。

3. Torブラウザを使う(高い匿名性があるが速度は低下)

Tor(トーア)ブラウザは、複数の中継サーバーを経由して通信を行う特殊なブラウザで、高度な匿名性を確保できます。IPアドレスの特定が難しくなるため、ジオブロックの回避にも使えます。

メリット

  • 完全無料で利用できる
  • 通信経路が分かりにくいためプライバシー保護に優れている

デメリット

  • 通信速度が極端に遅く、動画視聴には向かない
  • サイトによっては表示が崩れたりアクセスできないこともある

通常の動画サイトを見るには不向きですが、プライバシー重視の利用者や、通信制限が厳しい国からアクセスする場合に使われます。

4. スマートDNS/DNSチェンジャーを使う(通信は速いが暗号化なし)

DNSはインターネット上で住所にあたるドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みです。このDNSを変更することで、一部のジオブロックを回避できる場合があります。

メリット

  • 通信速度が落ちにくく、動画視聴に向いている
  • VPNよりも設定が軽く、ブラウザベースで利用できるものもある

デメリット

  • 通信は暗号化されないため、セキュリティ面では弱い
  • DNS変更だけでは効果がないサイトもある

スマートDNSはあくまで「特定サイト用の回避手段」と考えるべきです。幅広く活用したい方には向きません。

5. スマホのデータローミングを使う(一部の人向けの裏技)

海外滞在中に日本の通信会社(例:ahamo、楽天モバイルなど)のデータローミングを利用すると、一時的に日本のIPアドレスが割り当てられます。これにより、日本限定のコンテンツへアクセスできる場合があります。

メリット

  • VPNやアプリを使わずにジオブロックを解除できる
  • 通常のスマホ設定で利用可能(対象プランが必要)

デメリット

  • 通信費が高額になる可能性がある(プランによる)
  • 対応するのは「日本→海外」のケースが中心

たとえば、ahamoなら海外20以上の国と地域で追加料金なしで日本のIPが利用できるため、ローミングを活用すればVPNなしでもアクセス可能な場合があります。

以上のように、ジオブロックを解除する手段は複数ありますが、安全性・信頼性・コストのバランスを考えると、初心者にはVPNの利用が最も現実的です。他の方法は、VPNが使えない環境や一時的な回避手段として補助的に利用するのが適しています。

実例ありVPNを使ったジオブロック解除方法

VPN(Virtual Private Network)を使えば、ジオブロックを安全かつ簡単に解除できます。ここでは、具体的な使用例を交えながら、どのようにVPNを活用して地域制限を突破できるのかをわかりやすく解説します。

海外から日本の配信サービスを視聴するケース

たとえば、日本在住の方が海外旅行中にAbemaTVやTVerを見ようとして、「このサービスはお住まいの地域ではご利用いただけません」と表示されたとします。このような場合でも、日本に設置されたVPNサーバーを選択すれば、アクセス元が日本と判定されるため、そのまま動画を視聴することが可能になります。

実際の手順(Abemaの例)

  1. VPNアプリを起動し、接続先に「日本」のサーバーを選ぶ
  2. 接続完了後、Abemaのウェブサイトまたはアプリにアクセス
  3. 「地域制限」の表示が消え、番組をそのまま再生可能に

このように、面倒な設定は不要で、アプリを起動して接続先を選ぶだけの手軽さが魅力です。

日本から海外限定のコンテンツを見る場合

逆に、日本から海外のサービスにアクセスしたい場合にもVPNは有効です。たとえば、アメリカ限定で配信されている無料アニメ配信サイト「Crunchyroll(クランチロール)」には、日本から直接アクセスしてもコンテンツが表示されません。

このとき、VPNを使ってアメリカのサーバーを経由すれば、アメリカ国内からのアクセスとみなされ、制限が解除されます。

実際の手順(Crunchyrollの例)

  1. VPNアプリで「アメリカ」のサーバーに接続
  2. Crunchyroll公式サイトにアクセス
  3. 通常は非表示だったアニメ一覧が表示され、視聴が可能になる

この方法は、NetflixやHuluなどでも応用可能です。配信国ごとにライブラリが異なるため、VPNを使えば複数の国のコンテンツを楽しめるようになります。

ストリーミング対策にも対応しているVPNを選ぶ

一部の動画配信サービスでは、VPNの使用を検出しブロックする仕組みを導入している場合があります。これに対抗するためには、ジオブロック解除に実績のあるVPNサービスを選ぶことが重要です。

たとえば以下のVPNは、多くのストリーミングサイトに対応しており、地域制限の突破にも強みがあります。

  • ExpressVPN:接続速度が非常に速く、AbemaやNetflix、Disney+に高い成功率
  • NordVPN:日本語対応が充実しており、価格と性能のバランスが取れている
  • MillenVPN:日本企業による運営で、初心者でも安心して使える

これらのサービスは、専用の「ストリーミング向けサーバー」を用意している場合が多く、通常のVPNよりもブロックを回避しやすくなっています。

スマホ・パソコン問わず使える

VPNは、スマートフォン・パソコンのどちらでも利用可能です。専用アプリをインストールしてサーバーを選ぶだけで、ジオブロック解除が完了します。アカウントを1つ作っておけば、複数の端末に同時接続できるサービスもあり、家族での利用にも向いています。

たとえば、スマホでNetflixを見るときも、以下のような手順で使えます。

  1. スマホにVPNアプリをインストール
  2. 海外のサーバーを選んで接続
  3. Netflixを開いて、該当国の作品にアクセス

このように、ITに詳しくない方でもアプリを数回タップするだけで利用できるのがVPNの大きな魅力です。

よくあるトラブルと対処法

VPNを使ってもジオブロックが解除されないことがあります。主な原因は以下の通りです。

  • 接続先サーバーがサービス側にブロックされている
  • キャッシュやクッキーが残っていて位置情報が古いまま
  • DNSリークにより実際の地域が漏れている

こういった場合は、次の対処法を試してください。

  • 他のVPNサーバーに切り替える
  • ブラウザのキャッシュとクッキーを削除する
  • VPNアプリに搭載されている「DNSリーク保護機能」をオンにする

信頼できるVPNサービスであれば、これらの問題に対するサポート情報も豊富に用意されています。

VPNはジオブロック解除において最も実用的かつ安心できる方法です。日本と海外、どちらの方向でも使えるうえ、通信の安全性も高めてくれるため、ITに不慣れな方でも取り入れる価値があります。複雑な設定は不要なので、動画を見られずに困ったときはまずVPNの利用を検討してみましょう。

よくある質問(FAQ)

ジオブロックを解除するのは違法ですか?
VPNやスマートDNSを使ってジオブロックを解除する行為そのものは、日本国内においては違法ではありません。ただし、解除した先で著作権法に反するコンテンツの視聴・ダウンロードを行った場合や、契約上禁止されている使い方をした場合には、利用規約違反や法的リスクを伴う可能性があります。また、一部の国(中国・ロシア・イランなど)ではVPN自体の使用が制限または禁止されているため、現地での利用は十分に注意が必要です。

「おま国」とはなんですか?
「おま国」とは、「お前の国では売らない」の略称で、ネットスラングとして使われる表現です。具体的には、海外では購入できるゲームやソフトが、日本では販売されていない、または表示すらされないといった状態を指します。企業側が法律や市場戦略、コストの都合などにより、特定の国で提供を行わない場合に発生します。

無料VPNでジオブロックは解除できますか?
無料VPNでも一部のジオブロックは解除できることがありますが、成功率や通信速度、セキュリティ面に大きな不安が残ります。特に無料VPNの中には、通信内容の監視や広告挿入、個人情報の収集を行う悪質なサービスも存在します。ストリーミングサイト側が無料VPNのIPアドレスをブロックしている場合も多く、安定した解除を望むなら、有料の信頼できるVPNサービスを利用する方が安全かつ確実です。

VPNで解除したことがバレることはありますか?
ストリーミングサービスや一部のウェブサイトでは、VPN接続を検出する技術が使われています。そのため、特定のVPNサーバーからのアクセスをブロックされたり、「VPNをオフにしてください」というエラーメッセージが表示されることがあります。ただし、信頼性の高いVPNサービスは頻繁にIPアドレスを更新しており、検出されにくい構造になっています。接続に問題がある場合は、サーバーを切り替えることで解決できることもあります。

VPNを使うと通信が遅くなりますか?
VPNは、データ通信を暗号化しながら別のサーバーを経由して通信するため、多少の通信速度の低下は避けられません。ただし、優れたVPNサービスであれば、高速なサーバーを提供しているため、動画のストリーミングやウェブ閲覧には問題が出ないことがほとんどです。速度が遅いと感じた場合は、近隣の国にあるサーバーを選ぶか、混雑していない時間帯を狙うと改善することがあります。

VPNを使えばどこの国のサイトにもアクセスできますか?
基本的には、VPNを利用すれば多くの国に設置されたサーバーを経由することで、その国限定のサイトにアクセスすることが可能です。ただし、VPNプロバイダが対応していない国や、政府によるブロックが強力な地域(たとえば中国本土)では接続が不安定になったり、完全に遮断されることもあります。対応状況はVPNサービスごとに異なるため、事前に対象国への対応状況を確認することが大切です。

ジオブロック解除におすすめのVPN3選初心者向け

ジオブロックを解除するための方法として最も信頼性が高いのがVPNですが、サービスの種類が多く、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いと思います。ここでは、はじめてVPNを利用する方にも使いやすく、ジオブロックの解除に強みを持つ3つのVPNを厳選して紹介します。選定にあたっては、通信速度・対応国・安全性・サポート体制など複数の観点から比較しています。

ExpressVPN|迷ったらこれ、高速&多国対応の定番

世界中で400万人以上のユーザーに利用されているExpressVPNは、ジオブロック対策として最も実績のあるVPNのひとつです。日本を含む105カ国にサーバーがあり、ストリーミング対策の厳しいNetflixやDisney+、BBC iPlayerにも高い接続成功率を誇ります。

  • 通信速度が非常に速く、動画の視聴もストレスなし
  • アプリの起動から接続までが10秒以内と簡単操作
  • プライバシー重視の「ノーログポリシー」採用
  • 30日間の返金保証付きでお試ししやすい

海外在住の方が日本の配信サービスを見るとき、または日本から海外コンテンツにアクセスしたいとき、どちらにも柔軟に対応できる万能型のVPNです。スマホ・パソコンの両方に対応し、最大8台まで同時接続できます。

5位

ExpressVPN

ExpressVPN

本拠地英領ヴァージン諸島
月額料金最低価格1,943円
年額料金最低価格14,976円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数3,000台以上
VPNサーバー設置国数105カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge

ExpressVPNがおすすめの理由

ExpressVPNがおすすめの理由は「持ち運び可能なルーター対応」「パスワードマネージャー」「ゲームユーザーが快適に利用できる速度」などがあげられます。

ExpressVPNでは、VPNサービスとしての機能に加えて、パスワードマネージャーも利用できます。クレジットカードやオンラインサービスのID/パスワード情報を安全に管理します。

また、オンラインゲームユーザーに最適なVPNとして重宝されていて、無制限のプレミアム帯域幅で、105カ国にあるVPNサーバーで、ping値とラグを最小限に抑えます。

さらにルーターによるVPN利用が可能で、ルーターを持ち運べればどこでもVPNによる通信が可能になります。

デメリットは、若干月額料金が高い点です。

ポイント無制限のプレミアム帯域による高速通信。ルーター利用のVPNが可能
本拠地英領ヴァージン諸島
月額料金最低価格1,943円
年額料金最低価格14,976円
プラン別の月額料金12.95ドル
プラン別の年額料金99.84ドル
無料体験○30日間
VPNサーバー台数3,000台以上
VPNサーバー設置国数105カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge
同時接続台数8台
ノーログポリシー
セキュリティパスワードマネージャー、トラッカーブロック、広告ブロック、ペアレンタルコントロール
サポートライブチャット、メール
日本語対応

NordVPN|コスパ重視で選ぶならこれ

NordVPNは世界60カ国に5,800台以上のサーバーを展開し、価格と性能のバランスが非常に良いVPNサービスです。セキュリティ対策も強化されており、ジオブロック解除以外にも日常のネット利用で安心して使えます。

  • 2年プランで月額373円~とコストパフォーマンス抜群
  • 独自の「Threat Protection」機能で広告やマルウェアをブロック
  • 多くの動画サービスに対応(Netflix、Hulu、HBOなど)
  • 日本語サポート・アプリも完備で初心者でも安心

VPNを初めて使う方でも、アプリの操作が直感的で分かりやすく、複雑な設定なしにすぐ使い始められます。10台まで同時接続できるので、家族での利用にもおすすめです。

1位

NordVPN

NordVPN

本拠地パナマ
月額料金最低価格1,960円
年額料金最低価格10,350円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数6,327台以上
VPNサーバー設置国数111カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOS

NordVPNがおすすめの理由

NordVPNがおすすめの理由は「圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国の多さ」「マルウェア検知などのセキュリティ」「最大10台の利用」です。

NordVPNは、サーバー設置台数で業界1位、2位を争う世界標準のVPNサービスです。圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国が多く、安定した通信速度でVPN利用ができます。暗号化による保護、マルウェア対策、広告ブロックなどのセキュリティも万全です。

さらに最大10台まで利用できるため、多くのデバイスをお持ちの方やご家族での利用などのシチュエーションで活躍します。

デメリットは、高機能な分、若干料金が高い点です。

ポイント圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国の多さで安定・高速通信
本拠地パナマ
月額料金最低価格1,960円
年額料金最低価格10,350円
プラン別の月額料金ベーシック:1,960円
プラスワン:2,110円
コンプリート:2,260円
プラン別の年額料金ベーシック:10,350円
プラスワン:12,450円
コンプリート:14,700円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数6,327台以上
VPNサーバー設置国数111カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOS
同時接続台数ベーシック:6(プラスワン:10、コンプリート:無制限)
ノーログポリシー
セキュリティマルウェア保護、トラッカーと 広告ブロッカー、クロスプラットフォーム対応のパスワー ド管理アプリ、情報漏えいスキャナー、1TBの暗号化されたクラウドストレージ
サポートライブチャット、メール
日本語対応

MillenVPN|日本語完全対応で安心の国産サービス

MillenVPNは日本の企業が運営するVPNで、サポート体制や契約手続き、アプリのUIに至るまで完全な日本語対応がされています。「英語が苦手で海外製のVPNは不安」という方に最適な選択肢です。

  • 日本語でのサポートやヘルプページが充実
  • 日本人向けコンテンツ(TVer、Abema、FODなど)に強い
  • VPN規制が厳しい中国でも使える「Nativeモード」あり
  • 2年契約で月額396円と価格も手頃

国内サービスへのアクセスや、使い方の質問などもすべて日本語で対応してくれるため、ITに不慣れな方でもストレスなく使えます。同時接続台数も無制限なので、スマホ・パソコン・タブレットといった複数端末での利用にも向いています。

2位

MillenVPN

アズポケット

本拠地日本
月額料金最低価格1,738円
年額料金最低価格7,128円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数1,300台以上
VPNサーバー設置国数72カ国
対応OSWindows、macOS、Android、iOS

MillenVPNがおすすめの理由

MillenVPNがおすすめの理由は「日本のVPNサービス」「月額396円と激安」「中国、ロシアからアクセス可能」という点です。

MillenVPNの最大のメリットは、日本の国産VPNですので、日本人には使い方もわかりやすく、サポートも安心して利用できるVPNサービスです。さらに月額396円(税込)~と格段に月額料金が安く、さらに一回限りの利用のワンタイムプランも最短7日から利用できるため、短期の旅行でも活躍するVPNサービスとなっています。

さらに中国やロシアからVPNを通して、日本のVODサービスなども利用することが可能です。

デメリットは、サーバー台数が世界企業のVPNサービスと比較すると少ない点です。

ポイント日本国産のVPNで使い勝手抜群。月額396円と料金も激安
本拠地日本
月額料金最低価格1,738円
年額料金最低価格7,128円
プラン別の月額料金7日プラン:638円
15日プラン:1,078円
30日プラン:1,738円
プラン別の年額料金1年プラン:7,128円
2年プラン:9,504円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数1,300台以上
VPNサーバー設置国数72カ国
対応OSWindows、macOS、Android、iOS
同時接続台数10台
ノーログポリシー
セキュリティ通信の盗聴や改ざん防止、金融機関レベルの高度なセキュリティ、暗号化通信など
サポートメール
日本語対応

どのVPNも30日間の返金保証がついており、まずは試してみるという使い方が可能です。「動画が見られない」「アプリが起動しない」といった地域制限に悩んでいる方は、まずこれらのVPNの中から自分の目的に合ったものを選び、ジオブロックのない快適なインターネット環境を手に入れましょう。

まとめ|ジオブロックに困ったらまずはVPNを試してみよう

ジオブロックの制限に直面したとき、最も簡単で信頼できる解決策がVPNの利用です。特にITに詳しくない方にとっては、「見たいのに見られない」というストレスを最小限の手間で解消できる方法として、多くのユーザーに選ばれています。

VPNを使えば、自分の位置情報を仮想的に変更できるため、「お住まいの地域では視聴できません」といったエラーメッセージを回避しやすくなります。しかも、ほとんどのVPNサービスは専用アプリを提供しており、ワンタップで接続が完了するなど操作も直感的です。はじめての方でも10分もあれば使い始めることができます。

VPNには無料のものと有料のものがありますが、安全性や速度を考えると、有料VPNの方が圧倒的に安心です。たとえば、信頼性の高いサービスであれば、日本やアメリカ、ヨーロッパのサーバーに簡単にアクセスでき、Netflix、YouTube、Abemaなど幅広いサービスの地域制限を解除できます。

ただし、VPNを利用する際は以下の点に注意しましょう。

  • VPNの利用が法律で規制されている国では使わない
  • 無料VPNはセキュリティのリスクが高いため避ける
  • ジオブロックを解除すること自体は違法ではないが、利用規約に違反する使い方をしない

今すぐ視聴制限を解消したい方や、安全に海外コンテンツを楽しみたい方は、まずは評価の高いVPNから試してみてください。多くのVPNサービスには無料お試し期間や返金保証もあるので、気軽に導入できます。

ジオブロックの問題に悩む必要はありません。正しい知識とツールを使えば、場所に縛られずにインターネットを自由に楽しむことができます。