TorとVPNは併用すべき?違い・メリット・安全な使い方をわかりやすく解説



目次

Torとは?

Tor(トーア)とは、「The Onion Router(ザ・オニオン・ルーター)」の略で、インターネット上での匿名性を高めるための通信システムです。もともとはアメリカ海軍の研究機関によって開発され、現在はオープンソースとして市民・ジャーナリスト・研究者などにも利用されています。

Torの基本的な仕組み

Torの最大の特徴は、「多段階の中継ルートを使った通信」です。以下のような仕組みで、通信元や通信先を隠すことができます。

ノード役割
入口ノード(Entry Node)ユーザーの通信を最初に受け取るノード。ユーザーのIPアドレスを知っているが、最終的な通信先は知らない。
中継ノード(Relay Node)通信を中継するだけのノード。誰から誰に通信が送られているかはわからない。
出口ノード(Exit Node)通信を最終的にインターネットへ送り出すノード。通信先は知っているが、発信者は知らない。

このように、3つ以上のノードをランダムに経由することで、誰がどこにアクセスしているのかを外部から特定するのが極めて困難になります。タマネギのように複数の層に包まれている構造から「Onion Routing」と呼ばれます。

Torの特徴と使われ方

特徴

  • 匿名性が高い:アクセス元や利用者のIPアドレスを隠すことができる
  • 無料で使える:誰でもTorブラウザをインストールすれば利用可能
  • 通信が暗号化される:ノード間の通信は暗号化され、盗聴リスクが低い

主な用途

  • 言論統制のある国から外部情報にアクセス
  • 内部告発・調査報道など、実名を出せない活動
  • ダークウェブへのアクセス(合法・違法の両方のサイトが存在)
  • 個人情報を保護しながらネットを利用

注意点

  • 通信速度が遅い:ノードを複数経由するため、動画や重いサイトには不向き
  • 出口ノードが危険:最後のノードでトラフィックが復号されるため、内容が見られる可能性がある
  • Torを使っていることはバレる:ISPなどには「Torを使っている」こと自体は見えてしまう(→VPNで隠すのが推奨)

Torは「ネット上の足跡を消す」ための強力なツールですが、万能ではありません。匿名性を最大限に高めたいなら、信頼できるVPNとの併用(VPN→Tor)が最も効果的な手段です。特に、言論の自由が制限されている国や、機密性の高い活動を行う人にとっては、Torは欠かせない技術となっています

TorとVPNは何が違うのか?

TorとVPNはいずれも「オンライン上での匿名性やプライバシー保護」を目的とする技術ですが、その仕組みと使い道には明確な違いがあります。どちらが優れているというより、目的に応じて使い分けたり、併用したりすることで高い効果を得られます。

Torの特徴は「多段階の匿名化」です。
Torはインターネット通信を「入口ノード」「中継ノード」「出口ノード」という3つ以上の中継点を経由させ、通信経路を複雑化することで、誰がどこにアクセスしているのかを第三者に特定されにくくしています。通信内容は各ノード間で暗号化されており、最終的な接続先にはアクセス元の情報が届きません。ジャーナリストや内部告発者などが使うことも多く、強い匿名性が魅力です。

一方VPNの特徴は「暗号化とIPのマスキング」です。
VPNは、ユーザーの通信をVPNサーバーを経由させて暗号化し、接続元のIPアドレスを別の場所に偽装することで、第三者からの追跡を困難にします。VPNの利点は、Torよりも通信速度が速く、動画視聴やリモートワーク、サブスクの地域制限回避など日常的な利用にも適している点です。ただし、VPN事業者のサーバーを信用する必要があるため、ログを保持しない(ノーログ)サービスを選ぶことが重要です。

両者の違いを簡潔にまとめると以下の通りです。

比較項目TorVPN
匿名性非常に高い中程度(サービスによる)
通信速度遅い比較的速い
利用対象匿名でのアクセスが必要な場合日常的なセキュリティ確保
IPアドレスの隠蔽出口ノード以外では隠される常時別のIPアドレスになる
通信の暗号化匿名化経路内で暗号化通信全体を暗号化
信頼の必要性ネットワークに分散的に依存VPN事業者を信頼する必要あり

両者は一長一短であり、どちらか一方だけでは防げないリスクも存在します。特にTorを利用する際には、ISPやネットワーク管理者にTorの使用を察知される可能性があるため、VPNと併用して接続を隠すという使い方が有効です。これにより、プライバシー保護の層が厚くなり、より安全にインターネットを利用できます。

TorとVPNを併用するメリットとは?

TorとVPNを併用する最大のメリットは、匿名性とセキュリティの両立が可能になることです。単体ではカバーしきれないリスクを互いに補完できるため、より強固なプライバシー保護が実現できます。

まず、Torを利用するだけでも高い匿名性が確保されますが、通信の入口と出口で特定の情報が漏れるリスクが完全にゼロではありません。特に、Torネットワークの入口である「エントリーノード」はユーザーのIPアドレスを把握できるため、そこを監視されていると発信元を特定される恐れがあります。

そこでVPNを先に使うことで、Torの入口に届く前の通信がVPNサーバーを経由して暗号化されます。これにより、Torネットワーク上ではVPNサーバーのIPしか見えなくなり、実際の接続元を隠すことができます。これが「Onion over VPN」と呼ばれる方式です。

また、VPNを利用することで、ISP(インターネットプロバイダ)や職場・学校のネットワーク管理者がTorを使っていること自体を検出するのを防ぐ効果もあります。Torはその構造上、使用していることが外部から把握されやすいため、VPNをかませることでその痕跡すら消せます。

さらに、VPNには通信内容の暗号化や、サーバー選択によるIP偽装といった機能があり、ダークウェブだけでなく通常のインターネット利用においても有効です。併用によって、匿名性・セキュリティ・自由度の三拍子が揃う形になります。

特に、言論統制のある国から検閲を回避したり、内部告発や機密情報のやり取りなど、絶対に身元を明かせない用途では、Tor単体よりもVPNとの併用が強く推奨されます。

ただし、VPNサービスの選定には注意が必要です。運営会社がログを保存していたり、外部への情報提供に応じてしまう可能性があると、匿名性が崩れるリスクが生じます。外部監査を受けた実績のある、信頼性の高いノーログVPNを選ぶことが前提です。

併用時の正しい接続順序は?(VPN→Torが鉄則)

TorとVPNを併用する際に最も重要なのは、接続の順序です。基本として推奨されているのは「VPN → Tor(通称:Onion over VPN)」という接続方法です。この順序で接続することで、匿名性とセキュリティのバランスを最大限に引き上げることができます。

まずVPNに接続し、その後にTorブラウザを起動することで、自身のIPアドレスがVPNサーバーのものに置き換えられた状態でTorネットワークにアクセスできます。これにより、Torの入口ノードに対して本来のIPアドレスが見えなくなり、追跡リスクを軽減できます。

また、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や企業・学校のネットワーク管理者が、Torの利用を検出してブロックしたり監視するリスクを防ぐ効果もあります。VPNを通してTorにアクセスすれば、ISP側からはTorではなくVPNサーバーへの通信にしか見えないため、Torの使用自体を秘匿できます。

一方、「Tor → VPN(VPN over Tor)」という接続方法も存在しますが、設定が複雑で対応しているVPNサービスが限られます。さらに、この方法ではVPNサーバーがユーザーの通信内容を知る可能性があり、匿名性を損なうリスクがあります。匿名性の強化を目的とする場合には適していません。

つまり、誰でも簡単に安全性を高められる構成としては「VPN → Tor」が最も現実的で効果的です。接続の順番を誤ると本来得られるはずの匿名性が損なわれてしまうため、必ずVPNに接続してからTorを使うようにしましょう。特に初心者の方は、まず信頼できるノーログVPNに加入し、アプリから接続を済ませたうえでTorブラウザを起動する流れを徹底することが大切です。

TorとVPNの併用が有効なケース

TorとVPNの併用は、特定の目的や状況において非常に有効です。匿名性やセキュリティを強化する必要があるケースでは、この組み合わせによって他の手段では得られないレベルの保護を実現できます。以下に、特に併用が有効とされる代表的なケースを紹介します。

ダークウェブへの安全なアクセスを行いたい場合

ダークウェブには、通常の検索エンジンでは見つからない匿名性の高いサイトが存在しますが、その性質上、サイバー攻撃やマルウェアのリスクも伴います。Torブラウザ単体でもアクセスは可能ですが、VPNを併用することで、ISPや他者にTorを使っていること自体を知られずに済み、出入口のIPアドレス保護も可能になります。セキュリティとプライバシーの両面から、Tor+VPNの組み合わせは最適です。

言論統制のある国や環境で検閲を回避したい場合

一部の国では、政府によるインターネット検閲やアクセス制限が行われており、外部サイトへのアクセス自体がブロックされていることがあります。VPNだけでは検閲をすり抜けられない場合でも、Torとの併用により複数の経路を確保することで、より確実に情報へアクセスすることが可能です。特にジャーナリストや活動家、研究者にとっては命綱となる手段です。

内部告発や機密情報の提供を行う場合

実名が晒されることによって不利益を被るおそれがある行動、たとえば内部告発や政府・企業に関する機密情報の提供を行う際にも、TorとVPNの併用は不可欠です。Torだけでも匿名性は高いものの、VPNを先にかませることで、万が一Torネットワークの入口ノードが監視されていたとしても、実際の接続元を伏せることができます。セキュリティを何重にも確保したい場面では、信頼できるVPNサービスとの併用が強く推奨されます。

公共Wi-Fiなど不安定な環境での安全な通信をしたい場合

カフェや空港、ホテルなどの公共Wi-Fiは、セキュリティが十分に確保されていないことが多く、盗聴や中間者攻撃(MITM)のリスクがあります。VPNはこれらのリスクを軽減するのに有効ですが、Torを組み合わせることで、さらに通信経路を分断し、どこからどこへアクセスしているのかを外部から特定されにくくできます。安全性を最優先したいときに適した構成です。

このように、TorとVPNの併用は、日常用途では過剰かもしれませんが、特定の高リスク用途では非常に有効な対策となります。目的に応じて正しい使い方を理解し、適切な場面で活用することが大切です。

TorとVPNを使った安全な接続手順初心者向け

TorとVPNを併用する際は、手順を誤ると匿名性やセキュリティが損なわれるおそれがあります。特に初心者の方は、正しい順序と設定を理解してから利用することが重要です。ここでは、基本的かつ安全性の高い「VPN→Tor(Onion over VPN)」方式に基づいた接続手順を解説します。

ステップ1:信頼できるVPNサービスに登録する

最初に、ノーログポリシーを明確に掲げた信頼性の高いVPNサービスに登録します。たとえばExpressVPNやNordVPN、PIAなどは、外部監査を受けた実績があり、匿名性の面でも評価が高いです。登録時にはメールアドレスや支払い方法を入力し、アプリをダウンロードしてください。

ステップ2:VPNアプリを起動して接続する

VPNアプリを起動し、希望するサーバーロケーションを選んで接続します。日本からのアクセスであれば、速度を重視して日本国内か近隣国のサーバーを選ぶと安定しやすくなります。接続が完了すると、実際のIPアドレスがVPNサーバーのものに置き換わり、通信も暗号化されます。

ステップ3:Torブラウザをダウンロードしてインストールする

VPNが接続された状態で、Torプロジェクトの公式サイト(https://www.torproject.org)からTorブラウザをダウンロードします。提供されているインストーラを使ってPCやスマートフォンにインストールし、初期設定を行います。iOSでは「Onion Browser」、Androidでは「Tor Browser」が公式のアプリです。

ステップ4:Torブラウザを起動して接続する

VPNに接続したまま、Torブラウザを起動します。起動後に「接続」ボタンを押せば、自動的にTorネットワークへの接続が始まります。数秒〜数十秒でTorに接続され、匿名通信が可能になります。

ステップ5:安全な利用のための注意点を守る

TorとVPNを併用していても、注意を怠ると匿名性は損なわれます。以下のポイントを守りましょう。

  • Torブラウザ以外のアプリを同時に使わない
  • 個人情報(本名・写真・SNSアカウント)を入力しない
  • JavaScriptやブラウザ拡張機能を極力無効化する
  • 信頼できないサイトにはアクセスしない

以上の手順を踏むことで、初心者でも比較的簡単に安全性と匿名性を両立させたインターネット利用が可能になります。特に、リスクのある通信やアクセスを行う際は、この接続方法を習慣化しておくことをおすすめします。

無料VPNでも大丈夫?安全性の落とし穴

「無料で使えるなら、それで十分」と思ってしまいがちなVPN。しかし、Torと併用して高い匿名性やセキュリティを求める場合、無料VPNの使用は大きなリスクを伴います。

まず知っておくべきは、無料VPNサービスの多くがログを保存している可能性があるという点です。つまり、あなたの接続先や通信履歴、IPアドレスといった情報が記録され、場合によっては第三者(広告主や政府機関など)に提供されていることもあります。これは、Torを使ってまで匿名性を確保しようとするユーザーにとって、致命的な欠陥です。

また、通信の暗号化レベルが低いことも少なくありません。一見VPNを通しているように見えても、暗号化が不十分なためにデータが漏洩するリスクがあり、特に公衆Wi-Fiなど不安定なネットワーク環境下では非常に危険です。

さらに、マルウェアの混入広告の強制表示など、副次的なリスクも存在します。中にはスマートフォンやPCに悪意あるソフトウェアをインストールし、個人情報を収集するタイプのVPNも存在しており、実際に被害報告もあります。

これらのリスクを回避するには、有料VPNを選ぶのが基本です。特に以下のような基準を満たしているサービスを選びましょう。

  • ノーログポリシーを明確に掲げている
  • 第三者機関による外部監査を受けている
  • マルチホップ(複数サーバー経由)接続に対応している
  • 過去に情報漏洩の事例がない

たとえば、ExpressVPNはPwCによる監査実績があり、通信速度や信頼性でも高い評価を得ています。NordVPNやPIA(Private Internet Access)もDeloitteなどの外部監査をクリアしており、信頼性の高さからTorとの併用にも適しています。

VPNは一見すると「どれも似たようなもの」に見えるかもしれませんが、無料か有料かによって、その中身は大きく異なります。特にTorと組み合わせて匿名性を重視する場合は、無料VPNの使用は控えるべきです。コストを抑えたい気持ちは理解できますが、プライバシーを守るためには、信頼できる有料VPNへの投資が最も確実で安全な選択肢です。

おすすめのVPNサービス信頼できる3社を紹介

TorとVPNを併用する際は、「どのVPNを選ぶか」が匿名性と安全性を大きく左右します。特にTor利用者にとって重要なのは、「ログを残さないこと」「外部監査によってノーログが証明されていること」「接続の安定性とスピード」です。以下では、Torとの併用に適した信頼性の高いVPNサービスを3社厳選して紹介します。

ExpressVPN|高速通信とグローバルな信頼性

ExpressVPNは、世界中にサーバーを持つ大手VPNサービスです。匿名性と通信速度のバランスに優れており、Torブラウザとの相性も抜群です。特徴的なのは、PwC(プライスウォーターハウスクーパース)によるノーログ監査を定期的に受けている点。利用者の行動履歴やIPアドレスなどを一切記録しないポリシーが第三者機関により証明されています。

また、接続スピードが非常に高速で、ダークウェブへのアクセス時にも通信が途切れにくく、ストレスのない使用感を実現しています。日本語対応のアプリやサポートも充実しており、初心者にも扱いやすい点も魅力です。

おすすめポイント

  • ノーログ監査済み(PwCによる外部監査)
  • 世界105か国以上にサーバーを設置
  • 高速通信と安定性
  • 30日間返金保証あり

5位

ExpressVPN

ExpressVPN

本拠地英領ヴァージン諸島
月額料金最低価格1,943円
年額料金最低価格14,976円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数3,000台以上
VPNサーバー設置国数105カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge

ExpressVPNがおすすめの理由

ExpressVPNがおすすめの理由は「持ち運び可能なルーター対応」「パスワードマネージャー」「ゲームユーザーが快適に利用できる速度」などがあげられます。

ExpressVPNでは、VPNサービスとしての機能に加えて、パスワードマネージャーも利用できます。クレジットカードやオンラインサービスのID/パスワード情報を安全に管理します。

また、オンラインゲームユーザーに最適なVPNとして重宝されていて、無制限のプレミアム帯域幅で、105カ国にあるVPNサーバーで、ping値とラグを最小限に抑えます。

さらにルーターによるVPN利用が可能で、ルーターを持ち運べればどこでもVPNによる通信が可能になります。

デメリットは、若干月額料金が高い点です。

ポイント無制限のプレミアム帯域による高速通信。ルーター利用のVPNが可能
本拠地英領ヴァージン諸島
月額料金最低価格1,943円
年額料金最低価格14,976円
プラン別の月額料金12.95ドル
プラン別の年額料金99.84ドル
無料体験○30日間
VPNサーバー台数3,000台以上
VPNサーバー設置国数105カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge
同時接続台数8台
ノーログポリシー
セキュリティパスワードマネージャー、トラッカーブロック、広告ブロック、ペアレンタルコントロール
サポートライブチャット、メール
日本語対応

NordVPN|マルチホップ対応で匿名性を強化

NordVPNは、匿名性を最優先にしたいユーザーに適したVPNサービスです。特徴のひとつが「Double VPN(マルチホップ)」機能で、2つのVPNサーバーを経由させることで追跡をさらに困難にします。これにより、Torと併用した際の匿名性がさらに向上します。

また、こちらもPwCによる外部監査を受けており、ノーログポリシーの信頼性は非常に高いです。加えて、サイバー脅威をブロックする「CyberSec」機能もあり、危険なサイトへのアクセスを自動的に遮断できるのも安心材料です。

おすすめポイント

  • ノーログ監査済み(PwCによる外部監査)
  • Double VPNによるマルチホップ接続に対応
  • セキュリティ機能「CyberSec」搭載
  • 通信速度も安定しており、Torとの併用に最適

1位

NordVPN

NordVPN

本拠地パナマ
月額料金最低価格1,960円
年額料金最低価格10,350円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数6,327台以上
VPNサーバー設置国数111カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOS

NordVPNがおすすめの理由

NordVPNがおすすめの理由は「圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国の多さ」「マルウェア検知などのセキュリティ」「最大10台の利用」です。

NordVPNは、サーバー設置台数で業界1位、2位を争う世界標準のVPNサービスです。圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国が多く、安定した通信速度でVPN利用ができます。暗号化による保護、マルウェア対策、広告ブロックなどのセキュリティも万全です。

さらに最大10台まで利用できるため、多くのデバイスをお持ちの方やご家族での利用などのシチュエーションで活躍します。

デメリットは、高機能な分、若干料金が高い点です。

ポイント圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国の多さで安定・高速通信
本拠地パナマ
月額料金最低価格1,960円
年額料金最低価格10,350円
プラン別の月額料金ベーシック:1,960円
プラスワン:2,110円
コンプリート:2,260円
プラン別の年額料金ベーシック:10,350円
プラスワン:12,450円
コンプリート:14,700円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数6,327台以上
VPNサーバー設置国数111カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOS
同時接続台数ベーシック:6(プラスワン:10、コンプリート:無制限)
ノーログポリシー
セキュリティマルウェア保護、トラッカーと 広告ブロッカー、クロスプラットフォーム対応のパスワー ド管理アプリ、情報漏えいスキャナー、1TBの暗号化されたクラウドストレージ
サポートライブチャット、メール
日本語対応

PIA(Private Internet Access)|コスパと匿名性のバランスが魅力

PIAは、低価格ながら高い匿名性を確保できるVPNとして評価されています。Deloitteによる外部監査でノーログポリシーが検証されており、通信履歴の保存リスクがありません。加えて、Linuxユーザー向けにもGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)アプリが提供されており、クロスプラットフォームで使いやすいのが特徴です。

また、Torとの併用を想定した機能として「Shadowsocks(シャドウソックス)」にも対応しており、特定の国やネットワークでの検閲回避にも強い性能を発揮します。

おすすめポイント

  • ノーログ監査済み(Deloitteによる外部監査)
  • Shadowsocksによるステルス機能対応
  • コストパフォーマンスに優れる価格設定
  • Linux含む複数OSで扱いやすいアプリ設計

4位

PIA

Private Internet Access

本拠地アメリカ
月額料金最低価格1,304円
年額料金最低価格4,359円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数30,000台以上
VPNサーバー設置国数91カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge

PIAがおすすめの理由

PIAがおすすめの理由は「月額料金が安い」「3万台を超えるサーバー台数」「高速通信」です。

PIAは、アメリカ企業が提供するVPNサービスであり、長年の歴史と多くの利用者を持つVPNサービスです。最大のメリットは、高機能なセキュリティ機能を持ちながらも、月額料金が安いことです。オープンソースのソフトウェアを利用しているため、透明性の高いVPNサービスです。

また、30日間の無料体験プランもあるので、かなり少額で利用できます。

さらに10Gbpsのネットワーク接続が可能で、高速なインターネット接続が可能です。

デメリットは、日本のVPNではないので、使い方が若干わかりにくい点です。

ポイント業界1位、2位を争うサーバー台数で高速通信。料金も格安
本拠地アメリカ
月額料金最低価格1,304円
年額料金最低価格4,359円
プラン別の月額料金1,304円
プラン別の年額料金4,359円
無料体験○30日間
VPNサーバー台数30,000台以上
VPNサーバー設置国数91カ国
対応OSWindows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge
同時接続台数無制限
ノーログポリシー
セキュリティ高度な暗号化設定、専用のIPアドレス、組み込みの広告ブロック、セキュアキルスイッチ
サポートライブチャット、メール
日本語対応

TorとVPNの併用による匿名性強化を目的とするなら、信頼できる外部監査済みサービスの中から選ぶことが最重要です。今回紹介した3社は、いずれも監査実績・高速通信・高い匿名性を兼ね備えており、Torとの併用に安心して使えるVPNです。特に、VPNサービスを初めて利用する方は、返金保証付きのプランから試してみるのがおすすめです。

VPN・VPNアプリ・VPNサービス比較

順位サービス名運営会社ポイント本拠地月額料金最低価格年額料金最低価格無料体験VPNサーバー台数VPNサーバー設置国数対応OS同時接続台数ノーログポリシーサポート日本語対応月額料金の安さ年額料金の安さVPNサーバー台数VPNサーバー設置国数セキュリティの充実総合公式
1位NordVPNNordVPN圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国の多さで安定・高速通信パナマ1960円10350円○30日間6327台以上111カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOSベーシック:6(プラスワン:10、コンプリート:無制限)ライブチャット、メール1.852.583.044.803.733.20公式サイト
2位MillenVPNアズポケット日本国産のVPNで使い勝手抜群。月額396円と料金も激安日本1738円7128円○30日間1300台以上72カ国Windows、macOS、Android、iOS10台メール2.393.601.412.892.792.62公式サイト
3位SurfsharkSurfsharkセキュリティ機能が充実。サーバー台数も多く通信は安定オランダ2308円5856円○30日間3200台以上100カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOS無制限ライブチャット、メール1.003.992.074.245.003.26公式サイト
4位PIAPrivate Internet Access業界1位、2位を争うサーバー台数で高速通信。料金も格安アメリカ1304円4359円○30日間30000台以上91カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge無制限ライブチャット、メール3.304.445.003.783.013.90公式サイト
5位ExpressVPNExpressVPN無制限のプレミアム帯域による高速通信。ルーター利用のVPNが可能英領ヴァージン諸島1943円14976円○30日間3000台以上105カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge8台ライブチャット、メール1.891.002.004.493.012.48公式サイト
6位CyberGhostCyberGhost S.R.L.高速通信にこだわったVPNサービス。115カ国にサーバー設置し、高速通信が可能ルーマニア1790円12000円○45日間6800台以上115カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Amazon7台ライブチャット2.272.023.085.002.853.04公式サイト
7位PureVPNPureVPN20Gbpsの高速通信が可能。料金も安くコスパ良し香港1643円6732円○31日間6500台以上70カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox10台ライブチャット、メール2.633.723.052.822.853.02公式サイト
8位Glocal VPNグローカルネット日本国産のVPN。目的によってプランが選べる。中小企業利用も可能日本990円9350円○7日間100台以上15カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS1台メール3.812.931.001.151.502.08公式サイト
9位セカイVPNインターリンク日本国産のVPN。設定がほぼ不要のセカイブラウザが利用可能日本1100円13200円○最大2カ月10カ国Windows、macOS、Android、iOS、Chrome3台メール3.631.611.001.001.001.65公式サイト
10位RAKULINKDIRECT PROVIDER年間契約なら費用が安い。お得なキャンペーンがあるモンゴル1950円14400円○1週間Windows、macOS、Android、iOS、Amazon、ルーター1台メール1.871.201.001.001.501.32公式サイト
11位スイカVPNMAJ Tech日本国産のVPNサービス。土日祝日対応、同時接続数50台と多い日本1097円11258円○30日間45カ国Windows、macOS、Android、iOS50台メール3.632.271.002.061.792.15公式サイト
12位Proton VPN PlusProton AG10GbpsサーバーとVPN Acceleratorで高速接続スイス823円9880円○30日間4461台以上91カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome10台メール4.072.742.513.782.183.06公式サイト
13位IPVanishIPVanishWireGuardで高速接続。同時接続数も無制限で使い勝手が良いアメリカ1949円5999円○30日間2400台以上90カ国Windows、macOS、Android、iOS、Chrome、Amazon、ルーター無制限ライブチャット、メール、電話1.883.951.793.732.462.76公式サイト
14位VyprVPNCertida信頼性抜群のVPNサービス。中国、ロシアも対応可能スイス1500円9000円○30日間700台以上70カ国Windows、macOS、Android、iOS5台ライブチャット、メール2.973.041.212.823.062.62公式サイト

よくある質問(FAQ)

Torだけを使っても匿名性は保たれますか?

Torだけでも高い匿名性は確保できますが、完璧ではありません。特にTorネットワークの入口ノードでは利用者のIPアドレスがわかってしまうため、万が一この部分が監視されていると匿名性が破られるリスクがあります。VPNを併用することで、Torに入る前のIPアドレスをVPN側のものに置き換えられるため、追跡リスクをより下げることが可能です。

Torブラウザを使うのは違法ですか?

Torブラウザの使用自体は違法ではありません。実際に、報道機関や人権団体なども匿名性を確保するために利用しています。ただし、Tor経由で違法コンテンツにアクセスしたり、違法な取引を行うことは当然ながら法律に反します。用途が合法である限り、Torの利用は認められています。

ダークウェブを「見るだけ」でも危険ですか?

見るだけで即座に危険というわけではありませんが、注意は必要です。ダークウェブには悪意のあるスクリプトやマルウェアが仕込まれたサイトも存在し、意図せず感染するケースがあります。また、クリックしたリンク先が違法コンテンツだった場合、法律に抵触する可能性もあります。セキュリティソフトやVPN、Torの正しい設定を行い、信頼できないリンクには近づかないようにしましょう。

TorとVPNはどちらか一方だけでも大丈夫ですか?

日常的なセキュリティ確保が目的であればVPNだけでも十分な場合があります。また、匿名掲示板の閲覧程度であればTor単体でも問題ありません。しかし、より高い匿名性が求められる場合や検閲回避が目的の場合は、併用による相互補完が推奨されます。

スマホでもTorとVPNは併用できますか?

はい、可能です。iPhoneでは「Onion Browser」、Androidでは「Tor Browser」を使い、VPNアプリと併用することで匿名性を高められます。ただし、スマホの場合はアプリ間の通信制御がPCより難しいため、バックグラウンドで動作する他のアプリが情報を漏らさないよう注意が必要です。

Torを使うとネットが遅くなるのはなぜですか?

Torは通信を3つ以上の中継ノード(リレー)を経由して行うため、物理的な距離や経路の複雑さにより通信速度が遅くなります。動画視聴や大容量ファイルのやり取りには不向きですが、匿名性が最優先される場面ではこの遅さがむしろ安全性を高めています。

VPNを使えばISPからTorの使用を隠せますか?

はい、VPNを先に接続してからTorを使う「Onion over VPN」構成にすることで、ISP(インターネットプロバイダ)はVPNに接続していることしか確認できません。Torの利用自体を秘匿できるため、Torの使用が疑われたくない場合には有効な手段です。

無料VPNでTorと併用しても問題ありませんか?

無料VPNの多くはログを保存していたり、通信が暗号化されていないことがあるため、Torとの併用には適していません。むしろ匿名性を損なうリスクが高まる可能性があります。少なくともノーログが第三者監査で証明されている有料VPNの利用をおすすめします。

まとめ:匿名性を重視するならTor+VPNの併用が最強

TorとVPNは、それぞれ異なる仕組みで匿名性やセキュリティを提供する技術です。Torは通信経路を多段階で匿名化し、VPNはIPアドレスを偽装しつつ通信内容を暗号化します。これらを併用することで、それぞれの弱点を補い合い、単体では得られない高レベルのプライバシー保護が実現します。

特に「VPN → Tor(Onion over VPN)」という順序で接続することで、ISPやネットワーク管理者からTorの使用を隠すことができ、Torの入口ノードにも本来のIPアドレスを知られずに済みます。この構成は、政府による監視が厳しい国や、告発や調査報道といったセンシティブな活動を行う人にとって、事実上の必須対策といえます。

一方で、無料VPNの使用は情報漏洩やログ保存のリスクが高いため、Torとの併用には不向きです。実績ある有料VPN、特に外部監査済みでノーログポリシーを明確に掲げるサービスを選ぶことが重要です。具体的には、ExpressVPN、NordVPN、PIAなどが安全性と匿名性の両立に優れています。

Torだけ、VPNだけでは防げない追跡や監視のリスクに備えるなら、併用こそが最善の選択です。プライバシーを重視するユーザーにとって、Tor+VPNの併用は現時点で最も堅牢な防衛手段といえるでしょう。